Taylor分散法(TDA)は、溶液を使用して低分子、ペプチド、タンパク質、およびこれらの種の混合サンプルのサイズを求めるマイクロキャピラリフロー法です。 対応する緩衝液の層流に数ナノリットルのサンプルパルスを注入し、サンプル濃度の経時変化(テイラーグラム)を測定します。 このテイラーグラムの解析から、分子の拡散係数、さらに溶液の流体力学的半径を求めることができます。

対象分子をマイクロキャピラリに沿った固定のウィンドウ位置でUV吸光度を使用して検出します。異なる波長を使用することで測定の感度と選択性を最適化できます。 対応するサンプル緩衝液を基準にする機能により、添加剤や界面活性剤の複雑な混合物が存在してもこの手法では影響を効果的に無視できるので、溶液中の生体分子のサイズと安定性の特性をラベルフリーで評価できます。

UVエリアイメージング検出を使用するTaylor分散法では、少量の凝集体の存在の影響を受けない質量基準のサイズ測定が可能です。つまり、サンプルの希釈やろ過を行わずに測定ができます。

Taylor分散法の原理を以下に示します。

TDAのパルスの模式図 TDAのテイラーグラムの模式図

  • 一定の駆動圧下で、マイクロキャピラリ内の対応する緩衝液の層流に、数ナノリットルの微量サンプルパルスを注入(時刻t0
  • サンプルパルスがマイクロキャピラリを流れるにつれて、分散(軸方向)と拡散(半径方向)によりサンプルパルスが広がる
  • マイクロキャピラリに沿った固定ウィンドウにおけるUV検出を使用して、サンプルパルスの断面積の吸光度を解析する(時刻t1から時刻tnまで)
  • 吸光度を時間の関数としてプロットし、濃度曲線(テイラーグラム)を作成する
  • テイラーグラムの幅は、サンプル中の溶質種の拡散係数(D)の関数なので、流体力学的半径(Rh)を求めることができる

UV検出を使用することにより質量基準の分析が可能なため、Taylor分散法を使用して混合液中のサイズが異なる集団(モノマーとオリゴマーなど)の割合の検出が可能です。 サイズとは独立の特性を使用して分子の割合を観察できることは、処方開発で難易度の高いサンプルの特性評価に大きなメリットをもたらします。 例えば、凝集体溶液、添加剤を含む製剤、複雑な生体媒質中のサンプルなど、安定性の研究で生ずるものです。

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